愛の日記


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明日、あさってと披講セミナー 2015年02月06日(FRI)

  明日の土曜とあさっての日曜日は披講セミナーがあります。そのため、土曜の母音トーニングは午後3時から行いますが、日曜日は私がセミナーに出席のため、無料セミナーは行いません。

日曜の無料セミナーは今週はありませんが、チューナー体験や施術体験は土日とも通常通り行っています。お昼から午後6時までです。

披講のセミナーは今回初めてのものです。披講とはいかなるもので、どのように行うのかの、おおよそのことを学びます。和歌の詠み上げ、甲調、乙調の歌い方をマスターしていただき、二日目の最終章では小さな歌会を実際に行う予定です。

披講とは、和歌を古代の旋律に乗せて歌うことを言います。宮中歌会始めをご覧になった方も多いと思います。

和歌の披講を学べる機会は、非常にまれで、披講ができる人はおそらく世界に500人もいないと思います。日本文化の最深に位置する披講ですが、その重要性を理解できる人も少なく、学ぼうとされる人も少ないわけです。

ただ、不思議なもので、披講は縁がもたらすものだと思える節もあり、縁によって呼ばれて覚える、、、という性質があるのかもしれません。その意味で、明日いらっしゃる二十名の方とは、何等かのご縁があるのでしょう。

前世で平安時代の歌会に出ていた、、なんて記憶が思い出されたとしたら、楽しいですね。

宮中歌会始め、、、今年の御製には襟を正すものがありました。御製とは天皇陛下の歌のことを言います。皇后様のお歌が御歌(みうた)で、天皇様のお歌を御製(ぎょせい)といいます。

日本は古来から歌により思いを伝えた国です。また、年の初めに行われる宮中歌会始めでは、天皇のおおせごとによりて広く集められた歌を披講し、國魂に活気を与えます。

年の始めに歌なくしては始まらない、、、それが日本の伝統なんです。今年のお題は本でした。ブックとしての本でも良いですし、日本というように本という字が入ってもいいのです。

天皇様の御製では、根本ということで、熟語として本が使われました。根本、、、これまでの日本の根本を意識されたものだと思いますが、それを打ち切る、、、ねもとに鎌をあてがって切る、という、すさまじいお歌です。

どのような思いなのかは、私のような者にとうてい伺い知ることはできませんが、大変にお強い意思をお歌いになられたことは察せられます。

長く続いてきた日本のよくないなにがしかを、、、暗い田に実る稲とし、それを束にして切る、、、とうたわれる陛下のお心に、歌の神様はどうお答えされるのでしょう、、、

音の神さま、、、歌の神さま、、、がお出ましになられて、世の根本を改めるよう、天皇様は祈られたことになります。

何事もないわけがありません。

明日、あさってのセミナーにおいては、古今和歌集の仮名序冒頭の紀貫之の名文から始まって、最古の和歌と言われる、八雲立つ、、のスサノオの和歌。これは恋の歌です。

そして、万葉集の最後に家持の心がしのばれる、年の始めを歌った歌、、、そして私が敬愛する中島宝城先生の名曲、たにぐくの歌を織り交ぜながら、披講を学びたいと思っています。

母音と倍音については、これまでも各セミナーで重視してきたことですが、披講においては、まさにそれがあてはまることになります。

日本語、、母音、、、倍音、、言葉が言霊となる過程が明確になってきます。やまと言葉と和歌について、自然とその人の範囲内で体得できるセミナーにしたいです。

日本の文化の根底に和歌がありますが、お茶やお華は世界的に有名になりましたけど、歌のないお茶も歌のないお華も、本来はあるわけがないのです。

そうした意味で、日本文化の関係者はすべて和歌披講を学ぶ必要が本当はあると、内心で思っています。
 



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